"元の世界"に戻したくない人たちへ

私たちに襲いかかった感染症の脅威、そして2020年から起こった出来事、味わった苦しみ悲しみは、一部の人々が密かに抱いていた欲望を大きく揺り動かしました。それは、これまで口に出されることはあっても現実にいたらなかったものであり、変化への欲望、人間味に溢れる美しい世界への憧れのようなものだったのではないでしょうか。けれども最初の衝撃から時が経ち、じわじわと今再びこの国を「かつての日常へ復帰する」という雰囲気が包み始めています。「新しい世界」はどこか望み難いものになりつつあり、そんな社会の前に、絶望感を抱いた人は多いはずです。しかし、そうした日々の中でも、今を生きる私たちは、真実に目を向け、一歩一歩も着実にこの生まれかかっている「新しい世界」に息を吹き込み、かたちを与えることを諦めてはいけないのではないでしょうか。

私たちが主役になる

今こそ、人との繋がり、社会のありようを問い直しながら、学び(......またはすでに身に付いてる知識を再検証したり深めたりしながら)、小さな個人から "私たちの未来"を描くことが求められています。「国」が主導して社会の仕組みを整えていくという幻想、そして「産業」こそが豊かな社会を作り出すという呪縛から知恵と勇気を持って飛び出して、人生の豊かさを探すデザインの旅を始めませんか?今、社会の要請は多岐に渡ります。課題解決のためには個人や小さな会社が連携していくこと、そして各自が自分の範疇を超える新しい仕事、新しい働き方を実践していくことが重要です。私たちD.dialogueはデザインのためのプラットフォームとして、これまで分断していた領域、個人を結びつけ、既存の制約や社会の仕組みとの歪みから生まれる社会的な課題解決に取り組んでいます。

創造力は機敏で柔軟な知性を必要とする。つまり、いかなる種類の先入観からも解放された精神、どんな場合にも自分のために学び取ろうとする精神、より適切な意見に出会ったならば、自分の意見を修正できるような精神を必要とするのである

Bruno Munari - Fantasia 1977