- 2015

枠を超える

2011年、日本は震災を経験し、多くの人が社会のあり方や、自然環境に対する関わり方に疑問を持ちました。この頃、D.dialogueの立ち上げに関わったメンバーは、度々それぞれの仕事の合間に集合し、この国の状況について話し合っていました。<一極集中する経済と生活のバランス、女性が自立していくことの難しさ、多様化する子どもの環境、これからの働き方、自然環境、そして、私たちが生きてきた日本の社会の時代の変遷、世界で起こる数多くの争いについて……。多くの文脈が複雑に絡み合い答えのない社会について……。>

私たちは、それぞれが別々の領域で仕事をする中で、ある1つの分野の人たちだけで、この日本が抱える多くの課題を解決することに限界があると感じていました。そして私たち自身もそうであったように、それらの解決には互いに視点を補い、互いがそれぞれの持つ専門スキルを必要としていると感じていました。そして複雑に絡み合った課題解決のために対話から始めるDesignの機会づくりをスタートしました。小さな個人を繋ぎ、本当の世界を見つめ(dialogue)、社会を前に進めよう(Design)という思いから、コンセプトとしての”D.dialogue”を描きました。

2016-2017

新たな秩序との出会い

日本おいて保育園整備の需要及び乳幼児期の教育に関する関心が高まる中、最初に取り掛かったプロジェクトは、メンバーの共通した関心ごとでもあり、”私たち"未来の社会をつくる「子どもたちの環境について」でした。私たちは、乳幼児教育現場の専門家、保護者、学生といったように分野の異なる人たちを集め、対話型のセミナーを開き問いを投げかけました。(子育ての問題は親や保育園だけの問題ではない、子どもの環境を考えるために、まずは私たち大人たちが学び始めませんか?といったように......)それは必ずしも、成功したとは言えなかったかもしれませんが、この最初の経験から、このように小さな個人を新しい関係性でつなぎ、横断的なプロジェクトを実践していくことの重要性を実感し、私たちが本当に求める豊かさをかたちづくるヒントにを得ることができました。

2018-2020

工業社会から知識社会へ

D.dialgueの仕組みとして、セミナーを中心に人や分野を繋ぎ潜在的な課題を拾い上げ、対話のためのカフェやワークショップを通じアプローチを模索し、さまざまな企業や組織をパートナーに課題を解決すべく、新しい仕組みや知識労働者を形成していくためのデザインリサーチプロジェクトを実施してきました。同時にイタリアやフィンランドなどヨーロッパを中心にD.dialogueのコンセプトを共有するネットワークが少しずつ広がっていきました。現在、母親、専門家、デザイナー、子どもたちまで、その繋がりは多義に渡ります。

2021-

自由へのイマジネーション

2021年、私たちは人生や社会との関わり方についてこれまでよりなお一層、真剣に考え始めることになるでしょう。私たちは”D.dialogue” というコンセプトをこれからの社会のスタイルとして未来のイメージを重ねています。私たちは改めて、小さな個人がつながり、自分の周囲の環境をよりよく変えていくためのデザインコミュニティとして、知識とスキルそして情熱を持つ人たちが資源を分ち合いながら、新しい仕組みや解決策を提示していくプラットフォームを目指し、リスタートを切りました。世界は今大きな混乱の中にありますが、今後の社会がどのように変化しようとも、自らを自由に保ち、自分を変えていける力、社会を変える力を培う、"正しい”だけでは動かない社会的構図の中で相反する意見を結びつけあらたな機動力に変える.......D.dialogueがそうしたきっかけを掴む場所となることを願っています。

人間は夢を描くことができます
まず実現したい夢を描いて
それからどうやったら実現できるのかを考える
私はいつもこう考えています。
あなたは夢を抱いていますか?

Michela Dezzani